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【イベントレポート】誰もおしえてくれないインボイス制度のツボ!(2022/8/25開催)

スパイスアップ編集部は、仕事を持ちながら地域活動に関わる人が集まった任意団体です。フリーランス・個人事業主や小規模法人のメンバーが多く、インボイス制度の影響を大きく受けます。

ところが

「インボイス制度自体がよく分からない」

という声が多かったので、

「これはあの方に聞くしかない!!」

ということで、小規模事業者に特化した 駒田誠税理士事務所 の駒田さんに講師をお願いし、横浜市緑区・青葉区・都筑区エリアの企業経営者の団体 公益社団法人緑法人会 さんとの共催で「個人事業主・小規模法人のためのインボイス制度セミナー ~誰もおしえてくれないインボイス制度のツボ!~」を開催しました。

スパイスアップのメンバーだけでなく、一般参加者も募ってみたところ、営利法人や個人事業主だけでなく、非営利法人、さらには会計事務所や社労士事務所まで、様々な立場の方からお申込みいただき、制度の説明にとどまらない本セミナーに対する関心の高さがうかがえました。

90分間に凝縮された本セミナーは急ピッチで展開するため、参加者は一語一句逃さないようにと真剣な様子。

(会場:緑法人会「レンタル多目的スペース」2F)

駒田さんは最初に、インボイス制度が消費税の改正であり、間接税としての消費税の仕組みの説明がありました。そしてインボイス制度で必要な手続きをおさえたうえで、取引先(顧客だけでなく、発注業者や外注も含む)との関係性ごとに、ビジネスに影響しうる事象を課税事業者と免税事業者それぞれについて解説してくださいました。

適格請求書発行事業者になるには課税事業者であることが条件ですが、免税事業者が課税事業者を選択すると①税金が増え、②益税(のあった人)は減り、③会計コストが増える、という三重苦が待ちうけています。

しかしインボイス制度は取引先の意思決定に左右されるため、三重苦を避けて免税事業者のままのほうがいい、という単純な話でない点に注意が必要です。

自分が発行事業者ではないことで、自分に対する取引先の評価が下がったり、取引がなくなるあるいはなくならないまでも金額交渉されてしまう可能性があるのです。

くわしくはこちらを。

YouTube:駒田誠チャンネル「スモールビジネスのツボ」
https://www.youtube.com/channel/UCETD-b9hArM2yCtbiO1izbw
※第67回~第75回は「インボイス制度とは」シリーズです。

駒田さんは「インボイス制度は世論だ」と言います。だから政治も導入を推し進める。スモールビジネスは、インボイス制度に対して抗うよりも、事業の収益を高める仕組みをどうすればつくれるか、そちらに注力したほうがいいのではないか、と。

「インボイス制度に対する事業者のメンタリティが、今後の事業展開に大きく影響する」という駒田さんの言葉が、本セミナーの本質だと思います。インボイス制度のもとで私たちスモールビジネスが生き残っていくために、覚悟を決めて努力し工夫していくことが求められていると感じました。

最後に「余談ですが」と駒田さんがお話してくださった内容もしかり。簡単なことではありませんが、インボイス制度を自らの事業を発展させる機会と捉え、なんとしてもプラスに変えていきましょう。


今回、緑法人会さんにセミナー会場をご提供いただきました。

以前の貸会議室は、会議や研修会だけでなくダンスの練習や発表会、学習会等にも使えるように、大型ミラーや音響マイク、板張り床、キッチンを装備した「多目的レンタルスペース」にリニューアルされていました。肝心のCO2濃度も、これだけ人数がいても外気と変わらない程度に維持!

使い勝手もいいのでぜひチェックしてみてください。

緑法人会「レンタル多目的スペース」
https://midorihoujinkai.or.jp/forrent
※9月末までキャンペーン料金で利用可(学生料金あり)

最後になりましたが、このようなかたちでインボイス制度セミナーを開催できて、駒田誠税理士事務所の駒田さんと緑法人会の事務局長の市川さんに感謝です。ありがとうございました!

ABOUT ME
柏木由美子
システムエンジニアを経てIT関連の編集・執筆に従事後、フリーランス。現在はプロボノ活動でキャリアと暮らしを地元へシフト中。地域の異分野協働を通じた新しい価値創造を目指し、「スパイスアップ編集部」を軸に「かわもりあおば」「ボーイズクラブ」「日本体育大学女子サッカー部&日体大SMG横浜 オフィシャルサポーターズクラブBLUES事務局」「まちの相談所ネットワーク」等で活動。まちづくり・福祉分野の取材にも取り組む。