【レポート】行列のできる福祉事業はなぜできた? ─ 第2回パパママのための障害者就労勉強会

2019年1月19日(土)、3丁目カフェ にて、障害のある子供の将来について考える「行列のできる福祉事業はなぜできた? ─ 第2回パパママのための障害者就労勉強会」が開催されました。

この講座は、障害児の親たちの声から生まれ、彼らが企画運営した講座です。親の目線で情報を提供し、また参加者同士が話し合う機会を設けることで、自ら抱える不安や疑問を共有するとともに、子供の将来の可能性を拡げるためにどうしたらいいかを考える ── そんな講座に育てていきたいという思いで準備してきた勉強会でした。

●第1回のレポートはこちら。

【レポート】どうする?こどもの将来 ─ パパママのための障害者就労勉強会

第2回開催にあたっては「まちの中で開催したい」という私たちの思いから、今回は地域ケアプラザではなく3丁目カフェを選定。3丁目カフェは以前、来場者が福祉作業所の商品プレゼンを聞いた後、実際に商品を味見して採点するイベント「審査員になろう!Food presentation」が開催されたイベントスペースでもあります。

3丁目カフェのオーナー、大野承さん

会場費のために企業協賛を募ったところ、ありがたいことに3社からお申し出をいただきました。こうした勉強会をご支援くださる会社さんがいらっしゃることは、参加者にとっても励みになります。株式会社Three Peace 様、 株式会社スタックス 様、そして ぜんち共済株式会社様、ありがとうございました。

さて、当日の3丁目カフェは満員御礼。申込み受付けも一ヶ月以上前に締め切り、キャンセル待ちの方も出たほど。皆さんの関心の高さがうかがえます。

今回は、せっかくステージのある会場なので、主催者メンバーでもある NPO法人アロハグレイス の皆さんにオープニングを飾ってもらいました。

アロハグレイスさんによるオープニングショー

この日のためにレッスンした2曲を披露。ママと子どもがそろって踊るフラダンスに、会場は和やかな雰囲気に包まれました。

フィニッシュもばっちり決まりました♪

次に、障害者の就労支援や発達支援に取り組む「特定非営利活動法人エキープ」の藤岡さんから、今回の勉強会の経緯を說明しました。

主催メンバー、エキープの藤岡さん

今回の勉強会のテーマは、第1回のアンケートで皆さんの関心が高かった「福祉作業所」。そこでお呼びしたのが、行列のできるレストランとして有名な「ファールニエンテ」を運営されていらっしゃる、社会福祉法人開く会の常務理事・共働舎施設長の萩原達也さんです。

開く会は1990年に横浜市泉区で設立され、

  • 共働舎(就労継続B型事業・生活介護事業)
  • はたらき本舗(就労継続B型事業)
  • ファール・ニエンテ(就労継続A型事業・就労継続B型事業)

に加え、相談支援室や10軒のグループホーム等も運営。また、指定管理事業として横浜市内のケアプラザやコミュニティハウスなども運営していらっしゃいます。

社会福祉法人開く会 常務理事・共働舎施設長、萩原さん

萩原さんは、これまでの活動を振り返り、「教育でも、医療でもない、福祉とはを考えてきた30年」と言います。

開く会では、就労支援を事業にしています。しかし、萩原さんは、単に就職のために訓練するところ、という考えではないようです。萩原さんはご自分の役割を「コーディネートすること」と捉えていらっしゃいます。利用者さんの、外の人とのお付き合いをコーディネートする仕事です。

今日ここで、社会とつながっていることを大切にしてあげたい。挨拶できないから就職できない、というのは違うのではないか。その人なりの方法があるのではないか。まちのなかで働いている風景を当たり前にしたい ─ そういう思いでいま、開く会は利用者さんとかかわっています。

萩原さんのお話に、会場はどんどん惹き込まれていきます

共働舎の開所から最初の10年は、製品の品質や売上を立てるのにうまくいかないことの連続だったそうです。そこで、福祉職だけでは打開できないと考え、「プロ」の力を借りることにしました。そうすることで、利用者さんが本物と出会い、さらには社会に触れ、多くの人と出会うチャンスがどんどん生まれていったそうです。

ファールニエンテもそうでした。青葉区の人気店「プロローグ」のオーナーの山本様が、メニューからピザの焼き方、接客にいたるまでご指導くださったそうです。現在ファールニエンテでは、石窯ピザを利用者さんが焼いていて、総勢A型で8人、B型で25人が働いています。

職人との出会いが、利用者さんの人との出会い、社会に触れる機会を生みました

実はこのセミナーのスピンオフ企画として、今回の参加者で2月にファールニエンテの見学会を行なったのですが、セミナー当日の急な告知にもかかわらず30人近い希望者が出ました(こちらも後日レポートを公開します)。

勉強会の最後は、参加者からの質問コーナーの時間を設けました。「どうやったらファールニエンテで働けますか?」「通所は皆さんどうしていますか?」「仕事を割り振る基準はなんですか?」といったファールニエンテに関するものから、「グループホームで介護が必要になった人はどうなりますか?」、「横浜市の福祉就労の実情はどうですか?事業所による工賃の差は?」など、質問は多岐にわたりました。

その一つひとつに萩原さんは丁寧にお答えくださり、またそのお答えから、萩原さんの熱い思いと信念もびしばし伝わってきました。途中、参加者が涙するような話もありました。いろいろな現実を、でも確かな希望も、得られた時間でした。

参加者のアンケートからも「我が子がどうやって社会と結びつくことができるか自問自答している」といった内容が多くありました。萩原さんのお話から、人との人とのつながりや、社会との結びつきがいかに大切か、皆さん実感されたようです。

皆さんのアンケート内容を参考にさせていただきながら、第3回の勉強会開催に向けて、主催者メンバーも始動します!


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