<はじめに>

私は横浜市青葉区で発達に課題を抱えている人たちのための 学習センター を運営しています。[さらに読む]

前回の記事からかなり時間が経ってしまいました。やるべきことをやっていない焦燥感を感じつつ、原稿を先延ばししてしまいました(笑)。

注意欠陥多動性障害(ADHD)の傾向のある人は仕事を先延ばししがちで、中長期の仕事をうまく管理するのが難しい場合があります。もちろん、先延ばし癖がある=ADHDではありませんので、ご注意を。

ADHDとは文部科学省のホームページによると、「年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。また、7歳以前に現れ、その状態が継続し、中枢神経系に何らかの要因による機能不全があると推定される」と定義されています。

そしてADHDは、「不注意」が強く出るタイプ、「多動性・衝動性」が強く出るタイプ、それらが「混合した状態」の3つのタイプに分けられると考えられています。

ADHDの人は、

  • 学校の勉強などで、細かいところまで注意を払わなかったり、不注意な間違いをしたりする
  • 好きなこと、興味のあること、気になることなどには集中しすぎてしまい、切り替えが難しい
  • 必要なものを無くしてしまう、忘れ物が多い

などの特徴があると言われています。

さらに、これらの特性はADHDによるものなのか、それとも単なる不注意なのか、落ち着きがないだけなのか、明確に線引きできないところに難しさがあります。私自身、ADHDと診断されたわけではないのですが、子供の頃から不注意傾向がありました。

例えば、

  • テストでいつも名前を書き忘れていた
  • ぼんやりと考え事をして電車を乗り過ごすことが多かった
  • ランドセルを失くしたことがある
  • 学年の途中で紛失してしまうから、教科書を1年間持っていたことがない

などなど…。

こんな具合ですから、かなり不注意傾向だったと思います(今でもかなり不注意ですが…)。

さて、先延ばしの話に戻ります。

ADHDの人が焦燥感を感じつつも先延ばししてしまうのは、

  • 衝動性が強いため、目に付いたところから次々と手を付けて、やるべきことを忘れてしまう
  • 同時に複数の情報が入ってくると、どれに注意を向けていいのか混乱する

など、衝動性・多動性と不注意の双方が原因だとされています。

一般的にADHDの人は同時処理(一度に与えられた多くの情報を空間的、全体的に統合し、同時にその状況を処理し、今何をするべきかを判断すること)が苦手だと言われています。つまり、物事への注意の配分とコントロールが難しい人なのですね。

最近、「大人のADHD」という言葉を見聞きすることが増えました。注意の配分とコントロールの困難さが、同時に複数の指示を出されると前の指示を忘れてしまう、同時に複数の作業を抱えるとミスが起こりやすくなる、という仕事上の問題点につながりやすいため、よく耳にするようになったのかもしれません。

この場合は指示を一つずつ明確に出すということが、有効な解決方法の一つです。

やるべきことを細分化し、今やるべきこと、して欲しいことを伝えます。複数の指示を出したい場合は、例えばタスクを付箋に書いて伝えるという方法があります。今やるべきことが完了してから付箋を剥がすと、次のタスクが出てくるように、付箋は剥がさずにタスクを1枚に一つ書きます。そうすれば、他の仕事に目がいかず、一つの仕事を完了させやすくなります。これはもちろん私のような不注意人間にも役立つ方法でしょう。

しかし、人それぞれ特性が違うので、これ以外の工夫も必要です。やはり想像力が必要になるのですね!

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