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【0さいから3さいの、外遊びのいっぽ】(2)はやべん

土井三恵子

「はやべん」って、早弁のことです。
春は、ママから初めて離れる子も多くて、
ママの味が恋しい子がたくさん。

大きな子は平気で遊んでいるのを横目に、
10時すぎたら食べ始める子も、ちらほらと。

ほら、荷物にまぎれて、
こっそりお弁当箱を開けている子が
今日もひとり。

小さい子は、
遊びが生活そのもの。
生活も遊びです。

だからお弁当を外で食べるということ、
ただそれだけで、
楽しくてうれしくて。

さて、こちらは、
まだママとは涙涙のお別れをくり返す、
新入りちゃん。

浮かぬ顔で、やはりお弁当箱をあけて、
ゆっくりゆっくり食べだします。

ゆっくりゆっくり
ほんとうに、ゆっくりで、

食べているんだか、
となりのおねえさんたちの遊びを見ているんだか。

そのうち、どんどん「はやべん族」が
集まってきて、

あれよあれよと、
こんなににぎやかになってしまいました。

それでも
まだまだもぐもぐもぐ。


でもね・・・

大人にそばにいてもらって、
食べながら、気持ちを落ち着けて、
おねえさんたちの遊びを見て、
自分の力で気持ちを切り替えられる時間が、
一日一日と早まっています。

お腹も満たされて、
きもちもほっとすると、
こころがひらくのですね。

今日は急にこんなえがおを
見せてくれました。

まるでポンと
スイッチがはじけたような、
変わりようでした。

これから、ママからの第一歩を、
子どもたちは
ゆっくりゆっくり歩き出します。

「なにもしない」ということが
なかなかゆるされないいま、

見ているだけの自由も、
食べているだけの自由も、
涙も受けとめてもらって、

そうやってはじめの一年の
小さい子ぐみは、
「自分」をしっかり
はぐくみます。

食べ終わったら、
すっかりこころが開いて、
ぐぐぐんと遊びだしました。

これから、いっぱいいっぱい遊んでいこうね。


 


「外遊びって、どうしたらいいですか」
そう聞かれることが増えてきて、

ぺんぺんぐさで一昨年作った
リーフレットです。

むずかしいことはないですよ。

子育ては、
ひとりじゃ苦行になりがちだけど、
いっしょに誰かがそばにいれば、
思わぬ世界が広がるもの。

それは外遊びもおなじです。

できれば
同じくらいの年の子と過ごして、
じっとそばで見つめていれば、

子どもたちが
どんどん遊びをつくり出します。

そんな様子をお伝えしたくて、
「スパイスアップ」さんも連携してくださって、
あたらしい連載をはじめます。

この街に、
子どもたちの歓声が広がりますように。

 


 

(クリックで拡大)


「あそぼう会」はどなたでもどうぞ!
生後8ヶ月頃から楽しめますよ^^

次回は7月18日(木)(基本的に第3木曜日です)

水が楽しい季節になりました。

暑い日も、木陰は過ごしやすく、
お日さまと
心地よい風をかんじて、
たっぷり遊びませんか?

夏にたのしく遊ぶコツもお伝えしますよ。

詳しくは、こちら

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土井 三恵子
土井 三恵子
NPO法人青空保育ぺんぺんぐさ 保育士/共同代表
どいみえこ/10年の田舎暮らしと2人の出産を経て、療育センター・里山保育を行う保育園を経験、そして横浜市青葉区のお母さんと青空保育を立ち上げ、8年目。現在保育スタッフ4人と親子20組でにぎやかにすごし、野山で土や水や草や虫と子どもたちとたわむれ、日々小さな発見に胸を躍らせる(ザリガニを見つけると急に真剣になって子どもと張り合ってしまう面も……)。保育士、幼稚園教諭免許、小学校教員免許、中学・高等学校理科教員免許。
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