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活動内容を共有し合い、課題を解決し合える関係づくり「第9回青葉区コラボレーションフォーラム」

2016年2月13日、青葉区内で活動する団体が顔の見える関係を作り、活動継続や問題解決など様々なテーマを通して交流することを目的とした「第9回青葉区コラボレーションフォーラム」が青葉区役所で開催されました。

青葉区コラボレーションフォーラムは、市民活動団体、商店、企業、行政など分野を問わず、青葉区を愛しているみんながコラボすることで新しい価値を創造することを狙いとした、2007年から続いているイベント。これまで「コラボの社会実験」「未来の子どもたちへ」「おいしいまち 青葉」「つながろう 本×人×場」など、毎年テーマを設定してシンポジウムやワークショップを開催してきました。

9年目となる2016年のテーマは「青葉区のここがスゴい! ~ 青葉愛の新しいまちの仕掛け人~」。午前は参加団体による90秒メッセージ大会を行ない、地産地消のお弁当をみんなでいただくコラボランチを挟んで、午後は参加者がまちの仕掛け人から課題解決のヒントを得るためのパネルトークと交流会が行なわれます。


午前の部では、下記の28団体(発表順)が90秒間に思いを込めた熱いメッセージ。

街の家族運営委員会、つづき男性カルテット、紙芝居一座「もりもり劇場」、同人誌「たまねぎ」、ASEEJ(Association des Sénégalais Elèves et Étudiants du Japon;Association between Senegalese Student and Ex.student in Japan)、東北キッチン、楽しいあおばビブリオバトル、青葉区型地域共生を進める会、みどり日本語の会、画遊会、草笛ハーモニー、地域コミュニティハウスげんきかい、楽笑 友の会、あおばパソコン横丁、えくぼクラブ、あおば科学探偵団、健康寿命を延ばしましょう、やもと農塾、就学前こらぼねっと、神奈川県年金受給者協会青葉分会、NPO法人ビラーンの医療と自立を支える会、あおば学校支援ネットワーク あおば発エコ大作戦実行委員会、高齢化社会をよくする 虹の仲間、どこでも図書館MOSOプロジェクト、スパイスアップ編集部青葉区民会議、あおばアカデミア、青葉詩吟同好会

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とにかくジャンルが多彩です。団体の中には、新メンバーの獲得や活動場所の確保などで課題を抱える団体もありました。午後のパネルトーク&交流会で活動のヒントを得られるといいですね。

なお、発表風景は青葉区民ポータルサイト「あおばみん」で動画視聴できるので、ぜひのぞいてみてください。

○あおばみん ビデオクリック館 「団体紹介 2016」
http://aoba-portal.net/modules/videoclip/

ランチは、藤が丘の「Revive-Recipe TENZO(リバイブレシピ テンゾ)」さんがこの日のために特別に用意してくださった地産地消のお弁当。参加者は「のの字」に組まれたロングテーブルを囲み、くじで決まった座席で隣席の人と「はじめまして」の交流。午前の活動紹介があったので話が弾みますね。

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午後の部は、実行委員会の皆さんが今年度5回に渡って青葉区内で実施した「まちあるき」の報告からスタート。「奈良」「寺家~鴨志田」「しらとり台~さつきが丘~青葉台」「たちばな台~藤が丘~柿木台」「美しが丘~あざみ野」と丁寧に歩き、そこで活動するおよそ30の団体から話を聞く中で発見したことが紹介されました。

続くパネルトークでは、そのまちあるきを通じてつながった「新しいまちの仕掛け人」が登壇。全国の住民参加型のまちづくりを支援されている奥村玄さん(GENプランニング)をコーディネーターに、活動のキッカケや広がり方、継続の工夫などについて話していただきました。5人のパネリストは、活動の目的もキッカケもいろいろ。多種多様な市民活動が盛んな青葉区らしさがここにも出ています。

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このパネルトークの内容をベースに最後は交流会。参加者が関心を持ったパネリストのテーブルに分かれ、自分達の活動のヒントを得るためにパネリストや参加者同士で60分間話し合います。

小笠原弘さん(街の家族 空き家を交流拠点にしたら
藤好つむぎさん(カモカモマーケット マーケットで育てる地域愛
森雅代さん(青空保育ぺんぺんぐさ 自然の中で預け合い保育
工藤昇さん(やもと農塾) 土づくりは、人づくり、まちづくり
小池由美さん(どこでも図書館MOSOプロジェクト) 本×人×場でどうなるの

パネリストの経験から参加者の悩みに応えたり、相互に補完し合う連携アイデアが生まれたり、あるいは参加者がパネリストの活動の加速につながる協力を申し出たりと、実際の活動につながりそうなコラボレーションも生まれていました。

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実はこの日、会場の後方には保育スペースが設けられていました。ママ達が交代で世話をする・知り合いに保育を頼むなど、ルールは参加団体にお任せ。時折子どもの声が聞こえて和やかな雰囲気になるのも、多世代が地域活動に参加するコラボレーションフォーラムならではですね。

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各テーブルの話し合いの成果を参加者全員で共有した後は、奥村さんによる総括。奥村さんは、長い模造紙に5つの話し合いの内容をまとめ、活動が加速して前に進んでいく見取り図を示してくださいました。

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奥村さんは「今日の話し合いに出てきた様々な“ちから”は、確実に皆さん、個々人の中に蓄えられてきている。交流を通じて、地域にいろんな人がいることが分かり、同時に相容れない部分も分かる。それを理解したうえで手を握ろうという人付き合いの能力が確実に育まれている」と話し、また、今年は人と人が見える関係作りが昨年よりも具体的な話になってきていることも強調しました。コラボレーションフォーラムのような互いに励まし合う場の大切さを、参加した皆さんも実感したのではないでしょうか。

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閉会の挨拶では、実行委員長の小池由美さんが「パネリストの方々や奥村玄さんのお話から、皆さんはたくさんの知恵をいただいた。それを持ち帰って明日からの自分の活動をもう一度見直し、より良い活動につなげて欲しい」と締めくくり。来年の青葉区コラボレーションフォーラム開催も前向きに検討中とのことですよ。

青葉区コラボレーションフォーラムではメーリングリストを開設しているので、運営またはイベント参加に興味のある方は 青葉区区民活動支援センター へお問い合わせください。

ABOUT ME
柏木由美子
システムエンジニアを経てIT関連の編集・執筆に従事後、フリーランス。現在はプロボノ活動でキャリアと暮らしを地元へシフト中。地域の異分野協働を通じた新しい価値創造を目指し、「スパイスアップ編集部」を軸に「かわもりあおば」「ボーイズクラブ」「日本体育大学女子サッカー部&日体大SMG横浜 オフィシャルサポーターズクラブBLUES事務局」「まちの相談所ネットワーク」等で活動。まちづくり・福祉分野の取材にも取り組む。